計画書作りというと、つい腰が引ける人が多いのではないでしょうか。その原因はこれまで決算書の分析を初めとして、会計中心に計画書を作ってきたからです。これも必要ですが、経営全体では5%もありませんから、これは簡単にすべきです。
1、経営計画の計画を立てるべきです
従業員1人当たりの純利益を多くして良い会社になるには、次の
手順が必要になります。
まず1番目は、利益性の善し悪しはどのような条件で決まるか、
利益性が決まる根本原因をはっきりさせなければなりません。
2番目は、自社の経営規模と競争相手との力関係を考えた上で、
利益性の善し悪しを決定付ける大事な要因1つ1つに対して、自社
に合った目標を定めていきます。
3番目はその目標を実行に移す、実行の手順を考えます。
この中で最も大事になるのは、利益性の根本原則をはっきりさせ
ることになります。もしこれがはっきり示されてなかったら、何の役に
も立たないでしょう。
2、3大要因の強化が利益性を良くする根本原因
利益性の研究からお客作りの直接的な対象となる、商品か有料
のサービス、営業地域、営業ルートや業界のどれかにお客を集中
して作り、お客占有率で1位になると、従業員1人当たりの純利益が、
業界平均の2倍〜4倍も多くなることが分かりました。
逆に見るとお客を作っていくときの対象になる、商品や営業地域、
それに業界や客層のどれもが負けていて、利益だけ多くする方法は
ないのです。こうした事実からして、1位作りに焦点を当てていない
計画書は、単なる作文に過ぎないことが分かります。
では実際に、どのような作業をすればいいのでしょうか。
3、 経営の要点ごとに箇条書きでまとめると早く完成
まず、経営計画を立てるときの対象となる大事な要因をはっきり
させます。次はこれらに対し、弱者の戦略原則をもとにして今後どう
するか、記入用のファイルセットに従い、1、2、3と、箇条書きで実行
予定を書いていきます。こうすると実際的な経営計画書が、しかも早
くまとまります。
これらを従業員30人規模の社長に焦点を当て、分かりやすくまとめ
たのが、実行中心の経営計画書になります。
会社は粗利益をエネルギー源にして生きています。その粗利益は
お客からしか生まれません。つまり経営の本質はお客を作ることと
作ったお客の維持にあるのです。
ところが卸や業務用の販売業のような「訪問型」の営業では、お客を
作ったり維持するために出ていく「広い意味での営業費用」が、作り
出した粗利益のなんと「65%〜70%」もいるのです。さらに内勤者の
経費や家賃を払うと、経常利益になるのは、粗利益のわずか「6%〜
8%」になってしまいます。
例えば100万円の粗利益を作っても、6万円〜8万円しか経常利益に
ならないのです。
でも安心してください。
地域戦略の研究をすれば、この率の2倍以上利益が多くなります。
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