すっきり納得!ランチェスター弱者の戦略とランチェスター強者の戦略は真逆

「ランチェスター戦略」を応用
「強者の経営戦略」と「弱者の経営戦略」について

強者の条件は、市場占有率が1位であることです。

ランチェスターの第1法則と第2法則を比較すると、強者は、第2法則を適用したときの方が損害が少ないので、強者は力を残せるように第2法則を適用できる場所で戦うべきであるということになります。

これを経営に応用すると、強者の経営戦略は次のようになります。

【強者の経営戦略13カ条】

第1条. 強者は総合で1位になることを目ざす
第2条. 強者は2位を攻撃目標にし2位との差が10対6以上開くようにする
第3条. 強者は市場規模が大きな商品に力を入れる
第4条. 強者は商品の幅を広げ弱点を作らないようにする
第5条. 強者は商品開発に力を入れる
第6条. 強者は人口が多い大都市に力を入れる
第7条. 強者は営業地域を広くし盲点を作らないようにする
第8条. 市場規模が大きな業界と客層に力を入れる
第9条. 強者は卸会社を使った間接販売を重視する
第10条. 強者はマス広告を使用する
第12条. 強者は工場や事務所は自社所有にする
第13条. 強者は弱者が新製品を出したり今迄にない営業方法を実行したら直ちに同じやり方をする

強者の戦略が実行できるのは1000社中5社位しかなく、995社は競争条件が不利な会社になるので、この中に入る会社は当然弱者の戦略で経営しなければなりません。

弱者とは、市場占有率が2位以下のことです。強者以外のすべてが弱者となります。

第1法則と第2法則を比較すると、強者の損害は、第1法則を適用したときのほうが多いので、弱者はできるだけ強者を倒せるように第1法則を適用できる場所で戦うべきということになります。

すなわち、実際の戦闘で言うならば、狭い谷間のような場所に軍を進め、たとえ銃や大砲を使用しても一人で多数を攻撃不可能な状況にして、接近戦や1対1の戦闘にもっていけば、A軍の損害を増やすことができます。

もちろん第1法則においても、多数であるほうが優勢であるのは間違いないので、敵を分散させて各個撃破していく事も大切になります。

これを経営に応用すると、弱者の経営戦略は次のようになります。

【弱者の経営戦略17カ条】

第1条. 弱者の社長は1位作りに強い願望と熱意を持て
第2条. 自社よりも大きな会社は攻撃目標にするな
第3条. 弱者は強い会社と同じ方法で経営せず違ったやり方をせよ
第4条. 1位作りの目標は対象を細分化して発見せよ
第5条. 弱者は市場規模が小さな商品で1位になることを目ざせ
第6条. 弱者は商品の幅は狭くして経営力の分散を防げ
第7条. 弱者は市場規模が小さな地域で1位になることを目ざせ
第8条. 弱者は営業地域の最大範囲を狭くせよ
第9条. 弱者は市場規模が小さな業界や客層で1位になること目ざせ
第10条. 目標には1位になれるだけの戦術力を投入せよ
第11条. 弱者は間接販売を避けて最終利用者へ直接販売することを重視せよ
第12条. 弱者はお客に感謝の心を伝えお客の維持力を高めよ
第13条. 弱者は人の力がより有効に発揮できる組織システムを作れ
第14条. 弱者は資金の固定化を防ぎ経理の仕事は簡単にせよ
第15条. 弱者の社長は朝型を中心に3200時間以上仕事をせよ
第16条. 弱者の社長は経営戦略の研究に力を入れ上位3%に入る実力を身につけよ
第17条. 弱者は調子に乗るな。小さな成功で生活内容を変えるな

以上、この17カ条が、競争条件が不利な中小企業が実践しなければならない経営戦略になります。

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