ランチェスター法則による、会計事務所の経営戦略
顧問先の業績向上に
役立つ良いアドバイスをし、
顧問先の評判で地元№1を目ざす
この戦略教材の制作に先立ち、中小企業の社長200人に「会計事務所に何を望まれますか」という、アンケートを送りました。
その結果、「商品戦略や営業戦略の相談にも乗ってほしい」というのが80%を占めていました。法人企業の3分の2が赤字になるという、思わしくない経済環境が長く続いていた上に、今回の新型コロナ病の影響により、この要望は一層強くなっています。この教材はこの対応を目的に作りました。
まず1番目は、効率が良い経営システムを作って業績を良くするには、改めて経営を構成する「大事な要因」をはっきりさせておく必要があります。
会社は粗利益で生きており、その粗利益はお客からしか出ないのですから、お客を出発点にして考えると次のようになります。
①商品か有料のサービス。
②営業地域。
③業界・客層。
④この3つにお客を作る営業方法。
⑤作ったお客を守る顧客維持。
⑥これらの仕事に人を配分する組織。
⑦資金の配分と経費の配分。
⑧仕事時間
の、8項目になります。
中小企業の社長は、フルラインを担当するのが正しい役目になり、しかもこれらはカケ算になるので、どれかが弱いとそれが会社の弱点になります。そのため社長はもちろん、会計事務所の所長や職員にとっても、の8大要因は重要な研究課題になるのです。
2番目に、効率が良い経営をするにはこれらの、ウエイト付が必要になります。①の商品~⑤の顧客維持のお客作り関連が80%になり、⑥の組織と⑦の資金・経費の内部関連は20%になります。4対1です。知識を中心にしていて資金をほとんど使わない業種ではお客作り関連がより重要になります。
3番目は、利益性の善し悪しが根本的に決まる「利益性の原則」も改めてはっきりさせます。ランチェスター法則の研究から、強いもの作りと1位作りの原則が生まれました。
4番目は、競争条件が不利な会社の社長が、競争力がある強い商品や1位の地域を作るときに欠かせない、弱者の戦略ルールをマスタ-することになります。
ところが本や講演で説明されるのは強者の戦略になっているので、本来弱者の戦略で経営すべき社長でも、ついに強者の戦略で経営してしまいます。
こうなると根本的に間違った仕事を、全員で実行することになるので、従業員1人当たりの粗利益が、1年に100万円~200万円も少なくなります。もし従業員が20人いるなら、1年間に発生する損失は2000万円~4000万円にもなります。これではほどなく行き詰まるでしょう。
こういう社長にアドバイスできるのが、会計事務所の所長先生と職員さんです。この教材はこれらについて説明しています。詳しい内容は目次に。
≪目次≫
第1章 経営の全体像と経営を構成する要因
- 経営の全体像をはっきりさせる
- a.会社は粗利益によって生きている
- b.粗利益はお客からしか出ない
- c.経営に対する4つの見方
- d.人は自己中心に考える
- e.経営の全体図
- 経営を構成する中心的な要因をはっきりさせる
- a. 経営を構成する8大要因
- 経営の中心的な要因のウエイト付
第2章 利益性の原則をはっきりさせる
- 経費を節約すると経常利益が多くなる
- 損益分岐点応用の利益増加計画は絵に書いた小判
- 損益余裕率の計算はダイレクト方式で
- 市場占有率の原則
- 市場占有率と利益の関係
- a.販売担当者の3大作業
- b.移動時間を10%減らすと経常利益は2倍になる
- 会計事務所の地域戦略
- 業績不振9の原因
第3章 戦略と戦術をマスターする
- 社長は積極的な心構えを身につける
- a.消極的な人の脳の使い方
- b.積極的な人の脳の使い方
- c.経営戦略を研究して戦略実力を高める
- d.自分の素質に合った方法で学習する
- 経営の目的をはっきりさせる
- 経営目標を決める
- 戦術の意味を正しく理解する
- 社長は戦略の意味を正しく理解する
- a.社長の経営術4つの要因
- b.ひどく混乱する戦略の意味
- c.実行手順のウエイト付
- 従業員100人迄は業績の96%が社長1人の戦略実力で決まる
- 竹田ビジネスモデル
第4章 ランチェスター戦略をマスターする
- ランチェスターの法則
経営で成立する2乗法則 - 優勢企業の戦略と劣勢企業の戦略
- 強者の経営戦略
- 弱者の経営戦略
第5章 1位作りの商品戦略
- 会計事務所の商品戦略
- 弱者は自社の経営力で1位になれる重点商品に力を入れる
- 1位を目ざす重点商品の決め方
- 低価格商品は利益が出しにくい
- 弱者は商品の範囲を狭くする
- a.強者のマネをしない
- b.弱者は商品の幅を狭くする
- 1位になるには1位になれる販売力を投入
- 負けているものや見込みがないものはカットする
- 新商品開発の原則をマスターする
第6章 1位作りの地域戦略
- 1位を目ざす重点地域を決める
- 重点地域の中は全数訪問して調査をする
- 地域の最大範囲をはっきり決める
- a.販売担当者の営業経費を知る
- b.移動で発生する損失は見えない
- 事務所の立地条件で将来が決まる
- 営業簿記を実行して利益性を高める
- a.販売生産性を高めるには営業簿記が必要
- b.営業簿記の作業内容
- 営業簿記の活用法
第7章 会計事務所の営業戦略
- 新しいお客の作り方
- 3通り以上の営業活動を実行する
- 新規のお客作りに役立つ戦略社長塾が役立つ参加者の募集方法
- 新規開拓を目的にした社長塾の開催社長不在時の進め方
第8章 1位作りの顧客維持戦略
- 顧問先の社長の経歴に関心を払う
- 顧問先の社長から親切にされたらお礼のはがきを出す
- 顧問先の社長から喜ばれることを実行するv
- 所長は1年に2回社長と面会する
- 販売戦術力の高め方
- a.訪問面会件数を多くするには
- b.担当者の質を高めるには
第9章 1位作りの組織戦略
- 仕事に対する人の配分を決める
- 仕事の役割分担とリーダーの決定
- 職員を採用するときの考え方
- 職員の戦略教育には力を入れる
第10章 1位作りの資金戦略と経費戦略
A. 弱者の資金戦略
- マルクスの価値公式
- 安心できる自己資本比率とは
- 資金配分の戦略
- 財務分析で資金内容をチェック
- 社長用の経営分析
- 会社の実情をつかむ経営マトリックス
- 従業員の教育用
B.経費配分の戦略
- 経費配分の戦略
- 経費を大きく3つに分ける
- 販売経費を有効に使用するには
- 利益の測定は人を中心にする
- 顧問先の社長には簿記を教育する
第11章 1位作りの時間戦略
- 仕事に投入する時間量を多くする
- 番外弱者は圧勝型以上を実行
- 一代で大企業にした人は時間戦略を実行している
- 時間戦略の実行は朝型で
- a. 朝20分を使って1日の行動計画を立てる
- b. 職員に対して仕事の指示をする
- 職員にも1日の行動予定をメモに記入してもらう
- 社長は経営戦略の研究に時間を配分
- 時間管理の条件
第12章 1位作りのリーダーシップ
- リーダー5つのタイプ
- 仕事遂行能力の高め方
- 人間関係能力の高め方
- リーダーシップ力の高め方