長年の念願が叶って試験に合格、
税理士会への登録もすみ名刺もできて晴れて開業。
ところが一番大事なお客が思うようにできないで困っている
ランチェスター戦略を
競争力が特別不利な会計事務所の 経営に応用して差別化を図る
新規に開業した会計事務所のお客作りが難しくなっている 主な原因はいくつかあります。
1つ目は、資格所有者が多くなった。
2つ目は、企業数の減少が続いている。
3つ目は、業歴が古い税理士が長生きするようになったことで、お客の移動率が低下している。
4つ目は、税理士法人が多くなったことでお客が固定化して移動率が低下している。
このような事情がある中、お客を多く作って事務所の経営を軌道に乗せるには、業歴が古い会計事務所や、お客を多く持っている会計事務所とは違った経営のやり方をする、差別化が欠かせません。
1. 経営の差別化に取り組むには、まず商品に相当する有料のサービスと、営業とのウエイトがどうなっているかこれを押さえておく必要があります。
ランチェスター法則を使って計算すると、商品が33%に対して営業が67%と、営業が2倍になります。資格を取るのはとても難しかったでしょうが、お客を作り出すのはもっと難しいのです。
2. 競争条件が不利な中小企業が業績を良くするには、まず商品の差別化をしなければなりませんが、会計事務所の場合は税務申告と税法に差別化することはできません。差別化するのは自由ですが、あとでどうなるかたいがい見当がつきます。このような事情がある中、周辺業務の4つで差別化をすると競争力が強くなります。
3. 差別化を実行すべき対象の2つ目は、お客を作る営業地域になります。訪問1回当たりの取引高が小口になる業種では営業コストが割高になることから、どうしても従業員1人当たりの経常利益が少なくなります。これに有効なのが弱者の地域戦略で、これには営業簿記の実行が欠かせません。
4. 差別化を実行すべき対象の3つ目は、新規にお客を作る営業の方法になります。新規にお客を作る方法は8通りありますが、このうち3つ以上を差別化して実行するとお客が早く作れます。
5. 差別化を実行すべき対象の4つ目は、作ったお客の維持の仕方になります。これはお金がかからない営業改善になるばかりか、差別化が実行しやすい分野にもなります。
このCDは開業から10年以内の会計事務所に焦点を当て、ランチェスター戦略を使って成功する方法について説明しています。
≪目次≫
第1章 経営の基本原則とランチェスター戦略
- 税理士も経営戦略の研究が欠かせない
- 研究の手順は科学的問題解決法でつかむ
- 経営の全体像を正しくつかむ
- 経営を構成する大事な要因をはっきりさせる
- 経営を構成する要因のウエイト付
- 利益性の原則をはっきりさせる
- 市場占有率と利益の関係
- 利益性が良くなる根拠は集中効果にある
- 強いもの作りや1位作りを決めるのは社長の役目
- 実行手順をはっきりさせる
- ランチェスター戦略をマスターする
- 実行手順のウエイト付
第2章 会計事務所の6大戦略
- 商品の差別化をする
- a.社長に簿記3級をマスターしてもらう
- b.業種ごとに注意すべきチェックリストを作る
- c.会計の仕事に革新を加えて作業量を少なくする
- d.決算報告の仕方を差別化する
- 営業地域を差別化する
- a.1回当たりの取引高が小口の業種は地域戦略が重要になる
- b.地域戦略を研究しないとバタビンになる
- c.会計事務所の地域戦略
- 業界と客層を差別化する
- 営業方法を差別化する
- 顧客対応を差別化する
- 組織対策を差別化する
- a.男子の職員は販売経験者を優先する
- b.職員の教育に力を入れる
- 全体のまとめ